ミラノ風ドリアと小エビのサラダと辛味チキンさえあれば、サイゼリヤとして成立するのではないか
こんにちは、マキタニです。
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今回はこの3本です。
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ミラノ風ドリアと小エビのサラダと辛味チキンさえあれば、サイゼリヤとして成立するのではないか
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「月イチで良さげなイタリアンのランチに行く会」を始めました
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おまけの話(サブウェイの日本法人をワタミが買収、いま気になっているチェーン店メニュー)
ミラノ風ドリアと小エビのサラダと辛味チキンさえメニューにあれば、サイゼリヤとして成立するのではないか
この2週間に行ったサイゼリヤは1回。ランチ。
この日は前日から「エスカルゴのオーブン焼き」を食べたい気分だったので、心の声に従ってサイゼリヤへ。エスカルゴを中心に洋食屋さん的チョイス。
「エスカルゴのオーブン焼き」「たまねぎのズッパ」「プチフォッカ」というチョイス。イタリア料理というよりも「洋食屋的メニュー」でのセレクト。
エスカルゴは夜に行ったときにときどき注文する程度で、ランチに選ぶメニューというイメージをあまり持っていませんでした。先月にランチで注文して「なんだ、ランチとして成立するじゃないですか」ということになり、これからチョイスの頻度は増えるかもしれません。
「多くの人がイメージするサイゼリヤ」を突き詰めようとしているサイゼリヤ
サイゼリヤは「昭和の洋食屋さん由来のイタリア料理」の色を少なからず帯びています。勝手に「クラシックジャパニーズイタリアン」と呼んでみるのですが、この2年間のメニューの変化を見ていると、結果として「昭和の洋食屋さん風情」がより強調されているように感じます。
2010年代頃から10年ぐらいかけて「イタリアの郷土料理をモチーフにしたメニュー」がメニューに多く登場しました(その経緯などは前の代表取締役社長の堀埜氏が書籍で触れています)。しかし、現在のメニューに残っているのは「アロスティチーニ」ぐらいでしょうか。2年前からそのようなメニューは姿を消してしまいました。前菜カテゴリーもいま種類を大きく減らしています。松谷氏が代表取締役社長に就任されたタイミングが特徴的な境目です。
一方で、タラコを使用したメニューが増えました(現在はドリアグラタンに2種類、パスタに2種類)。オリーブ&ビネガードレッシングを使用したサラダがなくなり、洋食屋的なサイゼリヤドレッシングを使用したサラダのみになりました。秋からの新メニューは「スイートコーン」と東日本のハッシュドポテトです。テストメニューなどからは「ポップコーンシュリンプ」のテコ入れの様子が窺えます。
目立つのは「洋食屋さん的メニューや食材」
目立つのは「洋食屋さん的メニューや食材」です。
サイゼリヤは「多くの人がイメージするサイゼリヤ」を突き詰めようとしているのかもしれません。少なくともいまはそのように見えます。
改めて、サイゼリヤを「イタリア料理のファミレス」たらしめるに必要な構成要素を考えてみます。現況を踏まえると「パスタとピザを提供している」「高品質なモッツァレラやオリーブオイルなどを使用している」「イタリア直輸入のデザートがある」の3つが妥当なところでしょうか。
一方で、パスタやピザは外食チェーンではもはや一般的なメニューカテゴリーになりました。食材の品質も向上し、至る所で一定品質のものを食べられるようになりました。
またサイゼリヤを代表するメニューとして人々が挙げるのは「洋食屋さん風情」のものが中心です。「ミラノ風ドリア」「小エビのサラダ」「辛味チキン」「エスカルゴ」。このあたりはもう揺らぐことはないでしょう。パスタのメニューでも「タラコソース シシリー風」は注文数の上位にランキングされていると思います。
なんとなく、これらの「サイゼリヤ的メニュー」をより中心に据えて前に進もうとしているように感じます。
サイゼリヤは「多くの人がイメージするサイゼリヤ」を突き詰め、なんならそれを一つの外食カテゴリーや産業として安定したものにする、そんな感じです。最適化や合理化や標準化(昔からそれを推し進めているとはいえ)。岐阜県に新工場の建設を発表し、「10年後の店舗数1500店を目指す」という方針も耳にしました。少なくとも中期的な動きとしてはそのようなものではないでしょうか。
例えば、「ミラノ風ドリア」「小エビのサラダ」「辛味チキン」さえメニューに並べば、サイゼリヤの看板を掲げてもきっと成立します。メニュー数を減らした小型店舗であっても、いくつかのパスタとピザとハンバーグが揃っていれば、きっとそれはサイゼリヤを名乗れるはず。コアなファンが望んでいるものかどうかはともかく。
以上、この1年ぐらいなんとなく感じているところをまとめてみました。