なぜサイゼリヤのメニューに「青豆の温サラダ」があるのか

「ちゃんとおいしい話」、1)今週のサイゼリヤ報告、2)なぜサイゼリヤのメニューに「青豆の温サラダ」があるのか、3)サイゼリヤの一部店舗限定で提供されているメニュー、の3本です
マキタニ 2023.11.18
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今週はこの3本立てです。

  • 今週のサイゼリヤ報告

  • なぜサイゼリヤのメニューに「青豆の温サラダ」があるのか

  • サイゼリヤの一部店舗限定で提供されているメニュー

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今週のサイゼリヤ報告

今週サイゼリヤに行ったのは1回、ランチです。

所用があって普段とは異なる店舗へ。とはいえ年に数回ほど利用するお店ですが、テーブルがグレーのものに変わっていました。写真では見かけますが、このグレーのテーブルを利用するのは初めてです。

グレーのテーブルを利用するのは初めて

グレーのテーブルを利用するのは初めて

いただいたのは「柔らか青豆の温サラダ」と「イカの墨入りスパゲッティ」。安定の組み合わせです。定期的にイカ墨パスタを食べたくなります。

「柔らか青豆の温サラダ」と「イカの墨入りスパゲッティ」

「柔らか青豆の温サラダ」と「イカの墨入りスパゲッティ」

「イカの墨入りスパゲッティ」には唐辛子とオリーブオイルをかけるのが好みだったのですが、夏頃から唐辛子フレークの提供が終了になってしまいました。唐辛子フレークなきいま、標準メニューに「唐辛子入りオプション」を設けてほしいなあとちょっと思いました。50円100円高くても大丈夫です。どうぞよろしくお願いします。

さてこの店舗、ドリンクバーの壁がちょっとおしゃれです。

(どこの店舗かわかる人もいるでしょうけれども)これ、よく見たらサイゼリヤで扱ってる、もしくは扱ったことのあるワイン(のラベル)が並んでるんですよ。実際の木箱を元に転載したのかラベルを元にしたのかわかりませんが、手のかかる内装ですよね。

ごちそうさまでした。

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なぜサイゼリヤのメニューに「青豆の温サラダ」があるのか

11月17日(金)、ライターのさくらさんのX(Twitter)のスペースにてサイゼリヤをテーマにゲストとしてお話しする機会をいただきました。

アーカイブされていてまだ聴けるようですので、もしよろしければどうぞ。

一応事前に予定しているトピックスのリストをいただいていて、私も何を話そうか準備して臨みました。で、ライブで話しているとやっぱりおもしろいですね。予定になかった話題になりました。その話はちゃんとまとめておいても良さそうかもと思って整理してみます。

好きなメニューの話題で「柔らか青豆の温サラダ」を挙げたのですが、皆さん「なぜサイゼリヤのメニューに青豆の温サラダがあるのか?」と不思議に思ったことはないですか?

ちょうどこないだいただいた「柔らか青豆の温サラダ」。なぜサイゼリヤのメニューにあるのでしょう?

ちょうどこないだいただいた「柔らか青豆の温サラダ」。なぜサイゼリヤのメニューにあるのでしょう?

「なんで青豆の温サラダなんてメニューがあるんだろう? なんでグリーンピース?」と思ったことはあります。でもそのとき正解なんて知るすべはなく、うやむやにしていました。

で今年、ちょっとイタリアの郷土料理の勉強をしようと思って専門書を読んだりしていたのですが、そこにヒントがありました。

買った本。『イタリアの地方料理』と『完全版イタリア料理手帳』

買った本。『イタリアの地方料理』と『完全版イタリア料理手帳』

イタリアはいろんな州で「豆」を料理によく使うのですが、ヴェネト州はインゲン豆(グリーンピース)の産地なんですよ(他の州でも採れます)。

イタリア北部に位置するヴェネト州。州都は水の都ヴェネツィア。<a href="https://twitter.com/saizeriyaphile/status/1633413955950612480">https://twitter.com/saizeriyaphile/status/1633413955950612480</a>

イタリア北部に位置するヴェネト州。州都は水の都ヴェネツィア。https://twitter.com/saizeriyaphile/status/1633413955950612480

ヴェネト州は北イタリアに位置していて、州の北部はアルプス山脈なのですが、南は海に面していて水の都ヴェネツィアが有名です。山の幸も海の幸も豊富で、港のあるヴェネツィアでの貿易のおかげで海外からの食材もあるという食材豊富な土地です。

で山間部などで採れるラモン種というインゲン豆が有名らしいのです。

「リージ・エ・ビージ (risi e bisi)」というインゲン豆の入ったスープもしくはリゾットがヴェネト州の有名な料理の一つです。インゲン豆と米の入ったスープ(ミネストラ)が基本らしいのですが、リゾットとして提供されることもあります。パンチェッタやタマネギも入れることがあるようです。

ほら、インゲン豆とパンチェッタといえば、

かつてのサイゼリヤの「柔らか青豆の温サラダ」にはパンチェッタが入っていました。

イタリアからの豚肉製品の輸入が止まってしまっていまは外れていますが、これはヴェネト州の料理なのではないか、と勉強を進める中で気付きます。

で。

さらに記憶を遡って、新宿で働いていた時期に「ヴェネツィア料理店」にランチによく行っていたんですね。そこで「グリーンピースとハムのスパゲッティ」をときどき頼んでいたなあーということを思い出します。

ヴェネツィア料理店「イル・バーカロ」でランチに食べていた「グリーンピースとハムのスパゲッティ」

ヴェネツィア料理店「イル・バーカロ」でランチに食べていた「グリーンピースとハムのスパゲッティ」

そのときは「なんでグリーンピースなんだろう?」とちょっと思っていました。手軽に使える食材だから、ぐらいしか思いつかないですよね。

やっとここで「ヴェネツィアはヴェネト州だ。あー、ヴェネト州の料理として出していたのか!」と点と点がつながります。いやーちょっとびっくり。

新宿三丁目にあるヴェネツィア料理店「イル・バーカロ」というお店です。新宿で働いていたときに昼も夜もお世話になりました。とてもよいお店です。

「ヴェネツィア料理(=ヴェネト州の料理)」と改めて気付いて、今年の2月に夜に再び訪問しました。

新宿三丁目のヴェネツィア料理店「イル・バーカロ」。「リージ・エ・ビージ」もあります

新宿三丁目のヴェネツィア料理店「イル・バーカロ」。「リージ・エ・ビージ」もあります

「ヴェネツィア前菜盛り合わせ」に「グリーンピースとプロシュートコット」がのっていました。

前菜盛り合わせの中央に「グリーンピースとプロシュートコット」

前菜盛り合わせの中央に「グリーンピースとプロシュートコット」

「グリーンピースのリゾット」として「リージ・エ・ビージ」もいただきました。

リゾットのタイプの「リージ・エ・ビージ」

リゾットのタイプの「リージ・エ・ビージ」

勉強した上でその地方の料理を出すお店に臨むと、得られるものが多いです。

話が長くなってきました。

「なぜサイゼリヤのメニューに青豆の温サラダがあるのか?」

あれはおそらく、ヴェネト州の料理をモチーフとしたメニューだと思うのです。サイゼリヤは何にも解説していないのですが、素人が少し勉強して辿り着いたいったん現時点での回答です。

ということで、あれはちゃんとイタリア料理なのですよ。

イカ墨スパゲッティもヴェネツィアの代表的な料理です。なので、「青豆の温サラダ」と「イカの墨入りスパゲッティ」の組み合わせは「ヴェネト州の料理」としてふさわしいコンビネーションなのです。ぜひどうぞ。

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サイゼリヤの一部店舗限定で提供されているメニュー

サイゼリヤの一部店舗限定で提供されているかもしれないメニューのメモ。

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